監視国家の憲法第1条は「ボケ(間違い)を殺す」【西野亮廣エンタメ研究所 投稿共有】

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7月21日(日)※7月23日以降は「いいね」を押さないでください。

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おはようございます。

 

宮迫さんと亮さんの謝罪会見を受けて、吉本芸人が次々に沈痛なコメントを出している中、「スマホ無くした。つらたん」というツイートをしてしまったキングコング西野です。

 

さて。

今日は少し真面目な話をしたいと思います。

長くなるかもしれませんが、お付き合いください。

 

昨日は名古屋でサロンメンバーの皆さんと少人数での飲み会があり、その中で、一人のメンバーが〝コッソリと〟会話を録音していました。

 

すべての落ち度は、彼にそういった「出来心」を生ませてしまった僕にあるので、まずは謝罪させてください。

ごめんなさい。

 

そして、ここからは改善に向けての話し合いと、これからの時代にたくさんの「面白い」を生んでいく僕たちが大切にしなきゃいけないことを、あらためて共有しておきたいと思います。

 

そこに悪意が無かったとしても、今回のようなことをされてしまうと、「少人数のクローズドな会」の意味が無くなってしまいます。

「録音されて、どうせ世間に出回ってしまう」となると、「世間に出回ってしまっても問題のない〟当たり障りのない会話〟」しかできなくなってしまいます。

 

※その場で注意してしまうと、そのメンバーが悪者になってしまって、皆から「フザけるなよ、てめえ」的な目を向けられた状態で会を続けなきゃいけなくなるので(それは可愛そう)、その場では本人にだけ「録るのはやめてね」とコッソリとお伝えしました。

 

S N Sによって、国民全員がコメンテーターになり、国民全員が週刊誌の記者になり、国民全員が風紀委員になり、圧倒的な監視国家になった今、「間違い」を売りにしていた芸人ですら、間違うことが許されなくなってきました。

全員が足並みを揃えて品行方正・無味無臭に向かわされている時代です。

 

価値の本質は「希少価値」なので、当然、こんな時代に価値を持つのは「間違っている人」であり、浮世のルールを無視して、「自分の道徳観を放り投げてくる人」です。

つまり、「ボケの人」ですね。

 

間違い続ける為には、間違い続ける為の土台が必要で、その土台の一つがオンラインサロンに見られる「機密性」「鎖国性」ですね。

 

オンラインサロンの内容が「口外禁止」になっている理由を、僕らは今一度、整理しておく必要があります。

 

サロンの内容を「口外禁止」にしている理由を一言でまとめると、「口外禁止にしないと、間違い続けることができなくなるから」です。

監視国家の憲法第1条は「ボケ(間違い)を殺す」なので。

 

たとえば、『時計台』を作るクラウドファンディングのリターンで、「時計台を作れる権」みたいな物を販売した時に、「労働させて、金をとるとは何事だ!ブラックだー!宗教だー!許せない!謝罪しろー!」と叫ぶオジサン達に、「…いや、今のお客さんはね、受信よりも、発信に価値を見出していて」と、いちいち説明して、納得していただくことに時間を割くよりも、理解できる人同士で作り上げちゃって、『時計台』という結果を「はい、どうぞ」と世間に投げた方が面白いじゃない?

 

以前、公式ブログにも書きましたが、世の中には「面白そうなモノに飛びつく人」と「『面白い』という結果がでたモノに飛びつく人」がいて、「『面白い』という結果がでたモノに飛びつく人」は、『面白い』が作られるまでの間は否定し続けるので。ボケを殺し続けるので。

 

世間が岡本太郎の「太陽の塔」を評価しているのは、厳密にいうと、太陽の塔の「結果(完成形)」を評価していて、あの当時にS N Sがあったら、塔の建設途中に「『面白い』という結果がでたモノに飛びつく人」からの攻撃に遭い、もしかすると完成させることができなかったかもしれません。

 

『えんとつ町のプペル』にしても、「分業制で作る!」と発表した時は、ずいぶん批難されましたが、完成品をお見せすると称賛されました。

 

話を整理しますね。

 

オンラインサロンの内容を口外禁止にしている理由は、「ボケを作っている最中に、ボケの腰を折らない為」で、くれぐれも言っておくと、サロンの内容をいつまでも世間に内緒にするつもりなんて毛頭なく、圧倒的なボケが完成したら(「面白い」という結果が出たら)、「はい、どうぞ」と世間に発表します。

 

昔の深夜ラジオのような共犯関係が望ましくて、今はもうオンラインサロンぐらいでしか、それが実現できなくなってきたので、ここは大切にしていきたいです。

 

話のキッカケとして出しただけで、昨夜、会話を録音していた彼を咎めるつもりは一切ありません。

なので、彼を批難するようなコメントは控えてください。

 

そんなことよりも、僕らが何を大切にして、どういったボケを世間に投げていくのか、そんな前向きな話を今後も続けていきたいです☺️

 

 

朝から長々と失礼しました。

現場からは以上でーす。

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