「『暴走する影響力』と『チームリーダーの仕事』(前編)」【西野亮廣エンタメ研究所 投稿共有】

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おはようございます。
劇場楽屋で師匠から「梶原の奴、YouTubeでメチャクチャ稼いでどるなー。どうせ、西野もコッソリと梶原と同じぐらい稼いどんねやろぉ?」と訊かれたので、「梶原君の5~6倍稼いでいます」とお返事したら、師匠が泡を吹いて死にました。キングコング西野です。
(※詳細はコチラ↓)
『キンコン西野の年収はどれくらい?』
https://voicy.jp/channel/941/62346
さて。
今回は少し長くなるので、今日(前編)と明日(後編)の2回に分けて、お届けしたいと思います。
【コラム】
「『暴走する影響力』と『チームリーダーの仕事』(前編)」
昨日、インターンの瀬戸ちゃん(※瀬戸ちゃんの名字は「瀬戸」ではなく「瀬戸口」らしい。「口」要らなくね?)から、「来月オープンする渋谷のグッズショップで働いてくださるスタッフをサロンメンバーさんから募集したいんですけど、いいっすか?」と訊かれ、そこでの西野の返事が秀逸だったので、サロンメンバーの皆様にも共有しておきます。
経営者や経営者を目指される方、そして、イベントなどを運営する方への参考になれば嬉しいです。
瀬戸ちゃんから話を聞いた時に、まず最初に気になったのは、「そのオファーに“自分達が持っている大きすぎる影響力”が踏まえられているか?」という点でした。
ビルのフロア全体で一つの総合レジがあって、そのスタッフさんはビルの運営会社さんが出してくださるので(※なのでお金周りのスタッフさんは必要ない)、今回募集するスタッフさんの業務は「グッズの説明や、コーヒーの試飲のサポート」とのこと。
たぶん、こういった仕事でも(たとえボランティアでも)、サロンに投稿すれば、スタッフさんは集まると思います。
株式会社NISHINOが仕掛ける新事業で、しかも、『えんとつ町』を絡めた仕事なので、なんだか楽しそうです。
ただ気をつけなければならないのは、今回の仕事には、『東京タワーの個展の設営のボランティアスタッフ』や『エッフェル塔の個展の設営のボランティアスタッフ』や『西野亮廣と一緒に草刈りをするボランティアスタッフ』のような「オリジナル体験」を対価として渡せるのか?という部分。
朝から晩まで店頭に一人で立たされて、念仏のように同じ説明を延々繰り返さなければいけない仕事に、エッフェル塔のボランティアスタッフのような満足度を提供することはできないでしょう。
その時、そこで働いたスタッフさんには、必ず不満が芽生えて、それが積み重なると必ず僕らは寝首をかかれます。
「募集かけたら集まるから」といって集めてはダメで、「そこで集まってくれた人達に、本当に対価(夢のような体験)を渡せるのか?」まで考えなければなりません。
とはいえ、こういう悩みは本来、存在しないんです。
理由は「募集したところで集まらないから」です。
「渋谷のグッズショップで働いてくれるボランティアスタッフ募集!」では、本来、人が集まりませんし、たとえば行政が募集をかけてしまうと、たちまち大炎上。
広報担当のクビが飛ぶことでしょう。
ウチのインターンの子達の最大の不幸は「本当の意味で集客に苦労したことがない」ということで、自分達が持っている影響力(集客力)の大きさに対しての自覚が欠落しているという点です。
ここは株式会社NISHINOが抱えている大きな課題だと思います。
以前、ユーミンさんと呑ませていただいた時に、「西野さんは、その大きな力を決して乱暴に使っちゃダメよ。そんなことをすると、数年後、必ず自分の力に殺されるから」と大魔法使いのようなアドバイスをいただきました。
これには思い当たる節はあって(※くれぐれもユーミンさんのことではありません)、ジャンル関係なく、大物アーティストが所属している事務所の若手社員(集客の苦労を知らない人達)は、往々にして、行動の隅々に「大仏商売」が絡みついていて、広告に関しては“ほぼ”思考停止しています。
それが、ソックリそのまま結果として表れていて、新規ファンの獲得に繋がっておらず、事務所の売り上げは右肩下がり。
大物アーティストが過去に集めたファンのエネルギーを食い潰すサイクルに入っています。
そこに未来はありません。
きっと、ユーミンさんは、そうやって消えていったチームをたくさん見てこられたのでしょう。
彼女のチームは今も「ユーミンの影響力におんぶに抱っこ」のアクションはされずに、「今度のユーミンのライブの舞台セットがヤバイ!」といった“別の集客理由”を模索し続け、半世紀近く芸能界のトップを走り続けています。
どんなお仕事であろうと、結果が出ると、ブランドになります。
ブランドなると、影響力が手に入ります。
影響力を手に入れて数年が経つと、影響力に自覚を持てない新人が入ってきます。
ここまでは世の理なので、誰にも責任はありません。
そして株式会社NISHINOは今、このラインにあると思います。
気をつけなければいけないのはここからです。
「モノを出せば売れて、声をかければ人が集まる」という環境は劇薬で、自分の能力以上の大きな結果が出ますが、その劇薬を多用すると、必ず身体(チーム)は蝕まれて、最後は殺されてしまいます。
皆がモノを売っている中、自分達のモノが売れて、
皆が集客活動をしている中、自分達のところに人が集まっている…というのは、異常事態で、当たり前ではありません。
それを当たり前としてしまった瞬間に、お客さんへの配慮の精度が落ち、終わりが始まります。
昨日、そのことを瀬戸ちゃんに伝えた時に、「今回はアルバイトを雇うつもりです」と返ってきたので一安心(*^^*)
ボランティアでも集まるのに、その影響力を乱暴に使わずに、キチンとアルバイトさん(給料をお支払いすること)を選択したのは本当に立派なことだと思います。
ただ、今回、アルバイトさんを雇うのは問題があります。
その問題とは一体何でしょうか?
続きは、また明日「『暴走する影響力』と『チームリーダーの仕事』(後編)」でお話しします。
あなたが瀬戸ちゃん(チームリーダー)だったとして、西野から「アルバイトさんを雇うのはダメだね」と言われました。
西野がNGを出した理由と、その解決策を考えてみてください(*^^*)
それでは、また明日。
現場からは以上でーーす。
【追伸】
韓国と仲が悪いみたいだから『えんとつ町のプペル(韓国語版)』を出してみた。
もちろん、日本語訳も載ってるよ。
https://nishino73.thebase.in/items/24904323

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